みなさんこんにちは。
ビジュアル系ガラス作家の高木基栄です。
最近寒いっ! 寒い日は吹きガラスに限るっ!!(暑い日の吹きガラスは超イヤ!笑)
と、いうことで今日はせっせと吹きガラスの作業を。
吹きガラス作業場の紹介
いつも作業している作業場はこんなカンジ。
溶解炉
この中にガラスが溶けていて、溶解炉の温度は約1100℃!!
この熱気のおかげで冬場でも吹きガラスの作業はあったかくて作業しやすいです(*^^*)
グローリーホール
日本語名だと「だるま」昔ながらの職人さんはこちらの呼び名で呼んだりします。
基本的に今の吹きガラスのやり方はアメリカから伝わってきたモノなので、道具や設備の名前はカタカナ英語で呼ぶことが多いです。
そのアメリカも元をたどるとヴェネツィアングラスに当たったりして、英語とイタリア語がごちゃ混ぜです。(日本語だと思ってたら実は英語だったりとかよくあります。)
このグローリーホールはガラスを再加熱する設備です。
吹きガラスの作業は、ガラスを溶解炉から巻いた直後からガラスの温度がどんどん下がっていって、ガラスが固くなっていってしまい、形を変えられなくなってしまうので、このグローリーホールで作業ができる温度(柔らかさ)に何回も温め直しながら作業を進めていきます。
ベンチ
ここに座って作業します。
この向かい側にグローリーホールがあって、立ったり座ったりしながら作業します。
このベンチの画像は道具フルセット。ちょっと大掛かりな作業をする為に色々な道具を準備してあります。(今回は小さいものを作っていたのでこんなに大掛かりな準備はしてないです)
徐冷炉
中に入ってる白いのは先日飲食店さんにぐい呑みのご注文を頂きまして、そのぐい呑みになるガラスたちです◎
オーダーは「お酒の色が見やすいように色は白がいい」 とのこと。
よく、「ガラスって吹いたらすぐ完成じゃないの??」っていう質問をいただくことがあるんですが、基本的に吹きガラスで作った作品は一晩かけてゆっくり常温まで冷ましていきます。
吹きガラスで吹いたガラスは見た目には熱くなくても、実は500℃以上あって素手で触れる温度ではないんです。
しかもそのまま放置しておくと急激に温度が下がって、ガラスがその温度変化に耐えきれずに割れてしまいます。
なので吹きガラスで作った作品はいったん上の写真のような窯(徐冷炉といいます)の中に入れて一晩かけてゆっくり冷ましていきます。
ガラスを冷ます徐冷炉の中で温度は490℃!!
明日いいカンジで出来上がってきますように〜 とお祈りをして今日の作業は終了です(*^^*)
おしまいっ
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