こんにちは。ビジュアル系ガラス作家の高木基栄です。
ガラスのイヤリングの試作に見事失敗してはや1週間。。。
↓前回の失敗談はこちらから。
前回の失敗点だったガラスの欠片の安っぽさを解消すべく、今回はガラスの欠片に部分的に金液とプラチナ液を塗って金彩・プラチナ彩を施していきます。
金液(水金)
金を王水(塩酸:硝酸=3:1の混合液)に溶かし、オレンジ色の塩化金酸を作る。塩化金酸と樹脂とを反応させて金レジネート(金液の元)を作り、これに付着剤(ビスマス)や表面剤(ロジウム)などの有機金属化合物を加えて金液を作る。引用:日本金液株式会社
で、こちらが金液とプラチナ液。
貴金属である金・プラチナが溶けている液体だけあって少量でもなかなか高いので間違ってもこぼしたりしないように丁寧に扱います(_ _;)
金液・プラチナ液もマットな輝きだったり、ピカピカに光るものだったり金・プラチナの含有量によっていろいろ種類がありますが、基本的に金・プラチナ液は陶芸で使うものなので、ガラス用となると種類はほとんどありません。
※陶芸用の金・プラチナ液は焼き付ける温度が高めで、ガラスだと耐えられないのでガラス用を使います。
金液・プラチナ液焼き付け工程の紹介
①ガラスのピースに金液・プラチナ液を塗る
[su_row][su_column size=”1/2″][/su_column] [su_column size=”1/2″]
ガラスの欠片に筆で金液を塗っていきます。
※金・プラチナ液には溶剤が入っていて独特の匂いがするので十分に換気に注意して作業します
[/su_column] [/su_row]
ガラスの欠片が小さいので、金液を塗っている途中でガラスを落としてしまわないように小さく切った両面テープを貼って割り箸にくっつけてから金液を塗ってます◎
→小さな欠片を手に持って塗るより全然楽です(^^)b
②電気窯で金・プラチナ液の焼き付け
電気窯に入れた様子の画像を撮り忘れてしまいました・・・(–;)
ガラスやっている人しか興味ないと思いますが、参考までにこんな昇温プログラムで焼き付けています。
SEG.1 590℃ 3h
SEG.2 590℃ 0.20h
SEG.3 490℃ 0.01h
SEG.4 490℃ 1h
スイッチOFF 〜 ナチュラルダウン
③窯出し〜金彩・プラチナ彩完了
窯から出てきたガラスがこちら◎
プラチナ彩は銀色に見えるのでちょっと画像だと見づらいですが、金彩ははっきりわかります。
[su_row][su_column size=”1/2″][/su_column] [su_column size=”1/2″][/su_column] [/su_row]
ガラスの赤色は金を使って作られているのですが、これもおそらく金イオンの影響で、金彩の金が触れている面は裏側から見るとルビー色に発色しています。
金彩には金の金具、プラチナ彩には銀の金具を合わせて試作品がやっと完成です◎
なかなかピントが合わず、画像が上手く撮れなかったのですがサイズ感はこんなカンジ。
試作品は展示会場に立つ時なんかに試着してみたいと思います(*^^*)
今回一緒に窯入れしたプラチナ彩の欠片はネックレスに仕上げる予定。
個展が始まるまでには数を揃えたいな〜なんて思ってます。
おしまいっ
コメント