ガラスの下ごしらえ(色ガラスのはなし)

その他




こんにちは。ビジュアル系ガラス作家の高木基栄です。

 

ガラスのキレイな溶かし方の話はしましたが、いわゆる素材の下ごしらえ的な話ってまだあるよな って思ったので今日は「ガラスに色が着くしくみ」と色ガラスを実際に溶かしてみた時の話。

 

 

ガラスに色が着くしくみ

・・・実は詳しいメカニズムはちゃんと説明できません(笑)

 

ざっくり自分でも説明できる範囲で言うと、溶けているガラスの中に金属を入れると、その金属の中にあるイオンによってガラスに色が着くよ〜っていうこと。
金属イオンで色をつける ていうことで言えば陶芸の釉薬なんかも同じですね。

 

たぶん日常生活の中で一番よく見るであろう色のついたガラスが窓ガラスです。
あれって断面とかよく見ると淡〜い緑色ですよね。

 

こんなカンジに。

この淡〜い緑色が金属によってガラスについた色です。
(窓などに使われている板ガラスの緑は鉄のよってついた緑色。)

 

 

 

それぞれ欲しいガラスによって、ガラスに入れる金属の種類や配合を変えることで赤だったり青だったりといろんな色のガラスを作るわけです。

ガラスの着色にウランを入れるとウランガラスに。

ウランガラス

 

 

光るウランガラス

ブラックライトを当てるとまあなんとも言えぬ不思議な光り方。

 

 

 

と、こんなこと言ってると、「作品ごとに色ガラス作っててスゴイね!」なんて言われそうですが、さすがに自分で色ガラスを作るなんてなかなかできることではないので、そこはいろんなメーカーさんから出てる色ガラスを買って使ってます。

 

 

売られてる色ガラスはこんなカンジ

色ガラス

普段の制作ではこんなカンジで棒状に売られている色ガラスを適当なサイズに切ったり割ったりして使っています。
他にも粒状だったり粉のものもあるのでそこは状況に応じて絵具のように使い分けます◎

色もいろいろあるけど、油絵具と同じように色によって値段が違っていて、赤とかは色を出すのに金を使っているから高かったり、ウランガラスもやっぱり高かったりします。

 

 



色ガラス制作体験記

色ガラスは買ったほうが手軽だし、狙った色の作品が作れますが、

「作家活動をしている中で、1回くらいは実際に色ガラスを作ることも経験しとこう!それもまた素材を知るという意味では制作活動において大事な経験だもんね!」 

 

ということで色ガラスを溶かした経験もあります。

 

 

酸化銅

その時用意したガラスの色の素はコチラ。酸化銅。
もう見ての通りタダの黒い粉。しかも素手で触ると指紋とかに入って取れにくい。。。

一応銅を使った色ガラスは青色になると言われていて、割と簡単に発色させやすいと言われてます。

 

 

で、この黒い粉をガラスを溶かす際に一緒に混ぜ込んでやると。。。

 

 

 

 

 

 

青ガラス

キレイなスカイブルー!!

色ガラス制作初体験一発勝負で、これぞTHE瑠璃っ!ってカンジのキレイな青色。

普段何気なく使ってた色ガラスがこんなカンジで作れる というのを経験してみて、ちょっと色ガラスについての見方が変わった体験でした。

 

 

この時作った青い色ガラスはもったいなくてまだ使ってないんですよね。
今年こそはこの青いガラスを使ってカッコイイ作品を仕上げたいな なんて思ったり。

 

 

そんなわけで早速作品作りにとりかかりますっ!

おしまいっ



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